第8話 邪魔駒消去(1)
将棋マガジン 1978-12
邪魔駒消去は捨駒を成立させる代表的な論理なので,
駒を捨てる快感を味わえる詰将棋を作ろうとすると
ついつい手を出したくなる手筋である。
邪魔駒を消去するという順を中心に作図すると,
ストーリー性を手軽に演出できるという長所もある。
そのかわり,練達の士には「ああ,またあれか」と
片付けられてしまう危険性もある。
本図の気に入っているところは,23銀の存在が
駒のまとまりとして2筋に壁を作り,「13」の場所を
意識の上でより遠くしている点だ。