角のパズル


角という駒のダイナミックな動きと不自由さ。
これを活かしてここの妙手ではなく,詰の構図とそれを
どう作るかを考えさせる作品を集めてみました。









kakupu1.kif


どうやっても打歩詰になってしまいそう。
それを解く鍵が「2枚の角をどう使うか」になっています。




本郷昌幸




詰将棋パラダイス1977-4








kakupu2.kif


 初手から最終手まで間然する所なし。
2枚の角をどこにどうやって配置するか。
こういう作品を私も作りたい。




田吉




詰将棋パラダイス1980-1/1981【極光】第50番








kakupu3.kif


また上田氏が登場。このままでは【極光】全部紹介してしまうのではないかと
心配になってきました……。


鑑賞していただけたら,おわかりのように上の作品の総ての要素を
含み,しかもこの簡潔な配置で華麗な収束で実現しています。


いったいどうしたら,このような作品が創れるのか。
空間の広がりかたによる微妙な特異性を感じ取り,
駒一つ一つの力の及ぶ範囲を体に染み込ませていないと創れないように思います。
単に,論理構築能力だけでは及ばない世界という印象です。