メデューサ

なんかの拍子に次の画像を見つけた。

これはシチリア自治州の州旗。

なかなかインパクトのある旗だ。

この真ん中の顔は誰かと調べたら…

州旗 (Flag of Sicily) に見られるシンボルはトリナクリア(Trinacria)と呼ばれるもので、ギリシャ神話のメデューサの顔と3本の素足からなる。足はパレルモメッシーナシラクサの岬を表すとされる。トリナクリアはシチリアの古名でもあり、ギリシア語の「3つの岬」に由来する。

シチリア - Wikipedia

これを読んで、オイラは2つビックリした。

一つは、シラクサの位置。
実は随分長い間、シラクサはトルコあたりの都市だと思い込んでいた。
さらにシラクサについては疑問が増えたのだが、それは置いとく。

もう一つは、メデューサの顔だ。

メデューサって髪の毛が蛇ではなかったっけ?

で、ググっていたらこんなページを見つけた。

ギリシャ神話で、メデューサと呼ばれる女の蛇の怪物がいます。
髪の毛が、全て、蛇で出来ていて、彼女の目を見ると、石にされてしまうという怪物です。
ペルセウス(ペルシアから来た者という意味でミトラ神と同一とされる)に退治されます。
メデューサは、もとは、フェニキア(カナン)地方でバアル神と共に、信仰されていた豊穣の女神です。

ギリシャの首都、アテネでは、その名の通りの、アテーナーという戦争の女神が、守護神として祀られています。
全知全能の神、ゼウスの娘で、ゼウスが一人で生んだ神様とされます。

ギリシャは、多神教で、いろいろな神様が祀られていますが、アテーナーが一番人気の女神です。

他に、ギリシャには、美の女神アプロディーテーや、月の女神アルテミスなどがいます。
それぞれ、別の女神だとされていますが、私は、三位一体の同じ神様なんじゃないかと思っています。
日本でいう宗像三神(イチキシマヒメ、タゴリヒメ、タギツヒメ)と同じです。

そして、このアテーナーと、メデューサも、同一の女神で、起源はメデューサの方が古く、後から、ギリシャに伝わってアテーナーという名前になったんだと思います。

アテ−ナーの象徴は、フクロウと蛇です。
当時、ペルシア起源のミトラ神が、地中海から、ローマにかけて広がっていました。
ミトラ神は、蛇と、牛を滅ぼす神様です。
ギリシャで一番人気のあるアテーナーが蛇と関係がある為に、滅ぼされたらたまりません。
そこで、異国の女神のメデューサをミトラ神が倒したという事にして、それに、アテーナーが、力を貸したというストーリーに変えたんだと思います。
メデューサフェニキア)は敵だけど、アテーナーギリシャ)は、ミトラ神(ペルシア)の味方だというストーリーです。

さて、このメデューサですが、もとは、こんな蛇の化け物ではありませんでした。
植物を実らせる豊穣の女神で、とても、美しい姿をしていて、フェニキアでは人気がありました。
やっしーの研究室/月の雫

アテナの象徴は梟というのは知っていた。
ホメロスを読むと、「梟の目のアテナ」とか「輝く目をしたアテナ」と必ずアテナの頭には飾りがつく。
髪の毛に「ぬばたまの」とかつくのとおんなじ感じだ。枕詞というのだっけ?

でも、蛇は知らなかったなぁ。初耳だ。
もっと根拠とか出典を知りたいよ。

ミトラ神については、最近なんかの本で読んだ記憶がある。
でも、ペルセウスと一緒とはこれも大胆で面白い話。

そいえば、フェニキアって国も、オイラにとっては謎の深い国だ。
もうわからないことだらけ。

外国の古代の話を大胆に面白く書いてくれる司馬遼太郎みたいな人いないかなぁ。

そうだ。
amazonシチリアの旗が買えるようだ。
1枚、どうですか?